書評「科学的に正しい最強の記憶術」で学習効果は最大化する

書評「科学的に正しい最強の記憶術」で学習効果は最大化する

Clock Icon2019.05.21

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はじめに

どうも、大阪オフィスのちゃだいんです。

突然ですが、エンジニアは日々膨大な量の情報との戦いですよね。

  • 新しく覚えた知識を定着させるにはどうしたらいいか?
  • この手順、忘れた頃にまた必要になりそうな気がする。ど、どうしよう
  • 果たして1年後の自分は今日学んだことをどこまで覚えているだろうか(多分ほとんど覚えていない
  • あれ、この人、顔はわかるのに名前が全然出てこない、困ったぞ

サーバーの記憶媒体はどんどん改善されていくのを横目に、私たちは与えられた脳みそとうまく付き合っていかなければなりません。 そんな中、忘れっぽい私が思わず書店で衝動買いしてしまった本がこちらです。

科学的に正しい最強の記憶術 - 株式会社洋泉社 雑誌、新書、ムックなどの出版物に関する案内。

結論から言うと、記憶力向上Tipsが詰まっていて1つから取り入れることができるので、有用でした! なので今回はこの本をご紹介します。

見出し

  • Interview 池田義博「世界記憶力グランドマスターが実践する。イメージ記憶術」
  • Part1 「自分ごと化」で長期記憶をつくるインプット術
  • Part2 自分に合ったインプット方法がわかる!!タイプ別記憶力の鍛え方
  • Part3 作業記憶を整理しよう!!脳のワーキングメモリ活用術
  • Part4 「覚える」より「思い出す」が記憶を定着させる アウトプット術
  • Part5 運動、食事、睡眠で脳が変わる!! 記憶力を高める生活習慣
  • Part6 30代からでも記憶力は伸びる!!記憶力UPトレーニング

この本の表紙が目にとまる人間は、こんな見出しを出されたら、読むのを我慢する方が辛いんじゃないでしょうか?

ポイント

個人的に特にいい!と感じたポイントだけしぼってみました。

「おもしろがる」が記憶の容量を増やす

脳の中で情報整理をするのが「海馬」ですが、若い頃は強靭なので丸暗記が可能。だがしかし、30歳を過ぎるとその能力は衰えてくるので工夫が必要です。 まず、その筆頭に挙げられるのが「おもしろがること・興味を持つこと」。 記憶と感情は密接であり、確かに日常生活の中でも楽しかったり、辛かったり、悲しかったり、感動したりした経験が記憶には残りやすかったりしますよね。

教科書を読むときは、「興味のある箇所から」

教科書や技術書を読むときは、頭から読むのではなく、斜め読みし興味が湧いた章から読み始めると、内容が頭に入ってき弾みがついて他の章もいい状態で読み進めることができるそうです。 好奇心ってほんと大事!

時間がないときほど効率よく覚えられる

なぜなら、脳は厳しくデッドラインを設定された方が、効率よく働けるという性質を持っています

驚きの事実!脳も私たちも、お尻に火がつかないと本気を出さない生き物なのかもしれません... 時間と順序を決めると記憶力がうまく働きます。 確かに丸一日勉強する日が確保できたとき、中だるみが発生して結局有効活用できなかった後悔に苛まれた経験が...

寝る前の30分が記憶のゴールデンタイム

何にでもゴールデンタイムってあるもんなんですかね。大事なことは1日の最後に覚えるのがいいみたいです。 寝る前に今日の勉強の振り返りを行えば、要点が記憶に定着してくれそう。

アウトプットが多いほど、記憶は定着する

脳のメモリは容量に限りがあるため、情報が多すぎたり、複雑すぎたりすると負荷がかかり処理しづらくなります。(中略) 歴史の流れなどストーリーのあるものを覚えたい場合は、人に話すことで情報が整理され、理解が進み、記憶が定着するでしょう。

テストをしてアウトプットしたり、人に話したり、純粋に思い出したりすることで、記憶は定着しやすくなるようです。 さらに思い出し方の切り口を変えて、「赤い色の野菜は?」「藤原氏といえば?」などと、通常とは違うグルーピングをしながら思い出すことで、さらに効果が上がるようです。大事な記憶には、いっぱいタグ付けをして検索しやすくしましょう!

「思い出す」ときに記憶は上書きされる

記憶したものを思い出そうとした時に、新しい情報が入ったり、その時の感情が加わったりすると、記憶はどんどん書き換わり、それを新たに覚え直してしまうことがあります。そして、昨日とは違う情報なのに、脳はそれを正しいと思い込んでしまうのです。

いわゆる思い出は美化されていくことも、この上書き現象と同じことなのでは?思い出は美化していってもいいと思いますが、テストで点を取りたい場合はそうはいってられません。 思い出すことで記憶に定着させたい場合は、そのあとすぐ解答を見ることで、間違った上書きは防げるようです。 ただし、「ど忘れ」したことについては、出来るだけ自力で思い出さないと、だんだん本当に思い出せなくなるようなので、 まず「自力で思い出してみる」→「正しい解答を確認する」というのが良さそうです。

筋トレで海馬は成長する。脳と筋肉の深い関係

高齢者に週3回、速歩きウォーキングを40分行ったところ、1年後に海馬の体積が2%増大し、記憶力が向上した研究結果があります。

筋トレで筋繊維が破壊されるときにイリシンというホルモンが分泌されます。イリシンは『脳の栄養』と呼ばれるBDNFを増やし、BDNFは海馬で新しいニューロンが増えるのを助けます。

どうやら脳と筋肉は密接に影響し合っているようです。勉強のために運動する、というのは一見トンチンカンなことに見えますが実はとても筋の通ったことなのでした。

記憶のパワーフードは、夜の「納豆卵かけご飯」

納豆に含まれる大豆レシチンと卵に含まれる卵黄レシチンは、ともに記憶力を高める物質です。

納豆で特に重要なのがネバネバ部分に含まれるナットウキナーゼという酵素。 これには血液サラサラ効果があり、記憶力や認知能力を低下させる血栓を溶かす力があるそうです。 血栓は深夜から早朝にかけてできやすいので、夜に納豆を摂取するのが最も効果的。 ご飯に含まれるブドウ糖は脳にとってガソリンのようなもので、 納豆+卵+ご飯=記憶の最強メシ というわけです。 もう夜食はコイツで決まり!!

終わりに

なんとなく知っていたことがちゃんと明記されていたり、知らなかったこともたくさんあり、 とっても興奮しました!!!!!(←感情を動かして記憶に定着) あくまで個人的なハイライトだけなので、興味を持った方は本書チェックしてみてください。

科学的に正しい最強の記憶術 (洋泉社ムック) | Amazon

何か一つでもためになれば幸いです。それではまた。大阪オフィスのちゃだいんでした。

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